マイナポータル、2次元バーコード(QRコード)認証は、2022年(令和4年)(2021年(令和3年分)の確定申告のトピックでしょう。
個人的にはあいかわらず国税庁の確定申告書等作成コーナーは複雑で理解するのに苦労します。
以前はe-Taxの設定は複雑すぎると喧伝していたのですが、マイナポータルが単純、便利になって、それほど文句もなくなりました。
とはいえ、サポート面では不服があり、税務署(確定申告)、国税庁(e-Tax、確定申告書等作成コーナー)、総務省(マイナンバーカード、マイナポータル)と縦割り行政の弊害か、トータル的なサポートはなく、またたらい回しです。
文句ばかり言っていてもしょうがいないので、便利になったマイナポータル。
そのマイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない時はどうすればいいのか?を見ていきます。
マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない?
それはマイナポータルの問題ではないでしょう
マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない? それはマイナポータルの問題ではないでしょう
|
- マイナポータルの問題ではなく、スマホの2次元バーコード(QRコード)読み取り機能の問題
確定申告、青色申告の際、マイナポータルを利用すべく2次元バーコード(QRコード)を読み取ろうとしたら、読み取れない。
もしそのような事態におちいったら、それは、マイナポータルの問題ではなく、スマホの2次元バーコード(QRコード)読み取り機能の問題です。
それでは、マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない時に試してみるべきことを考えていきましょう。
マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れないときの原因と対策は? 結構いろいろある
|
- 2次元バーコード(QRコード)の角度が悪い
- 2次元バーコード(QRコード)の距離が近い、遠い
- 2次元バーコード(QRコード)を読み取る場所の明るさ
- スマホのレンズが汚れている
- スマホの問題
マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れないときの原因は、マイナポータル問題ではなく、スマホの2次元バーコード(QRコード)読み取り機能の問題だと書きました。
では、マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れないとき、スマホの2次元バーコード(QRコード)読み取り機能のどんな問題が考えられるのでしょう。
単純なものから考えていきます。
2次元バーコード(QRコード)の角度が悪い、2次元バーコード(QRコード)の距離が近い、遠い、2次元バーコード(QRコード)を読み取る場所の明るさ、スマホのレンズが汚れている、スマホの問題。
2次元バーコード(QRコード)の角度が悪い
2次元バーコード(QRコード)はとても便利なシステムで、使い始めはその読み取り挙動に驚いたものです。
ただ100%完璧ではなく、角度によっては読み取れないこともあります。
微妙に角度を変えることで読み取ることができるかもしれません。
2次元バーコード(QRコード)の距離が近い、遠い
2次元バーコード(QRコード)を読み取るときにスマホ画面に2次元バーコード(QRコード)を読み取る目安となる枠が表示されます。
この枠にはまらないほど近づきすぎると読み取れませんし、逆に遠すぎると読み取れません。
スマホとの距離を近づけたり、遠ざけたりと試してみるべきでしょう。
2次元バーコード(QRコード)を読み取る場所の明るさ
かなり便利な2次元バーコード(QRコード)ですが、さすがに万能ではなく、例えば部屋など読み取る場所が暗すぎれば読み取ることはできないですし、逆に屋外などで明るすぎて2次元バーコード(QRコード)が太陽に反射してしまっている場合は読み取ることができないことがあります。
適切な明るさの場所で試してみるべきでしょう。
スマホのレンズが汚れている
これはさきほどの「2次元バーコード(QRコード)が汚れている」の逆です。
つまり2次元バーコード(QRコード)が汚れていても、スマホのレンズが汚れていても、どちらでも2次元バーコード(QRコード)が読み取れない可能性があります。
スマホのレンズの汚れをキレイに拭き取ってから試してみましょう。
スマホの問題
スマホによっても問題がある可能性があるようです。
例えばAndroidで読み取ろうとすると読み取れない。
QRコードリーダーアプリを使うと読み取れるなど。
逆にの場合はに標準搭載されているカメラでないと読み取れないなどです。
いずれにしても、標準搭載のカメラで読み取ってみたり、QRコードリーダーアプリを使ってみたり、Googelレンズを使うという方法もあります。
その他の対処方法など
- スマホを再起動してみる
- LINEを使う
- パソコンを使う
スマホを再起動してみる
スマホにしてもパソコンにしても、いまだに単純かつ有効な方法としては再起動です。
あっさり解決するかも。
LINEを使う
世の89%の人がLINEを使う最中、残りの11%に属している私です(一応アカウントは持っていますが)。
LINEでも2次元バーコード(QRコード)が読み取れるとか。試してみる価値アリです。
パソコンを使う
パソコンで2次元バーコード(QRコード)を読み取るというのは、私自身まったく発想にありませんでした。
以下の方法があるようです。
- Webカメラで読み取る
- QRコードリーダーでスキャン
Webカメラはまだしも、QRコードリーダーは普通持っていないと思いますので、やや現実味に欠けますが、一応方法としてあります。
なんでマイナポータルで2次元バーコード(QRコード)を読み取るの? マイナンバーカードを読み取る
|
- マイナンバーカードを読み取るから
マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れないという問題について書いてきましたが、そもそもなぜマイナポータルで2次元バーコード(QRコード)を読み取る必要があるのでしょうか?
それは、マイナンバーカードを読み取るからです。
「マイナンバーカードを読み取る」とはどういうことか?というと、それはe-Taxをするということです。
e-Taxには、
- マイナンバーカード方式
- ID・パスワード方式
があります。
ID・パスワード方式というのは、税務署に行って、IDとパスワードをもらい、e-Taxをするという方法ですが、これは暫定的な措置でいずれなくなります。
つまり、e-Taxはマイナンバーカード方式でする。e-Taxはマイナンバーカードでする。ということになります。
ところがマイナンバーカードを読み取るにはICカードリーダーライターが必要です。
2,000円ほどのものですが、購入しないとe-Taxができません。

そこで登場したのがNFC対応スマホ。登場したというか、スマホがICカードリーダーライター代わりなるということです。
このNFC対応スマホ。はじめAndroidで対応機種を増やしていきましたが、iPhoneでも対応機種が登場しました。
https://blue-return-blog.com/use--as-an-ic-card-reader/
しかしこのがNFC対応スマホになったというのが、複雑な話で、はいわゆるICカードリーダーライター代わりにはならなかったのです。
正確に言うと、国税庁の確定申告書等作成コーナーを一番スムーズに使うには「確定申告書等作成コーナーパソコン版」を使うわけですが、「確定申告書等作成コーナーパソコン版」からe-Taxをするときに、AndroidのNFC対応スマホではICカードリーダーライター代わりになったところ、ではICカードリーダーライター代わりにはならなかったのです。
そこで登場したのが「2次元バーコード(QRコード)認証」。2次元バーコード(QRコード)認証を使えばでもe-TaxをするときにICカードリーダーライター代わりにすることができるのです。
またさらに正確に言うと、2021年(令和3年)の確定申告期間の途中から、「e-Taxソフト(WEB版)」、「ダウンロード版e-Taxソフト」ではこの2次元バーコード(QRコード)認証ができていました。
しかしこの二つのシステムはe-Taxをするためのシステムで、確定申告書等を作成するシステムではありません。
そこで今年(2022(令和4年))から、「確定申告書等作成コーナーパソコン版」でを2次元バーコード(QRコード)認証を使ってICカードリーダーライター代わりにして、e-Taxすることができるようになったのです。
>確定申告書等作成コーナー、2次元バーコード(QRコード)などについてくわしくはこちら
https://blue-return-blog.com/use--as-an-ic-card-reader/
ちなみに、それでは2021年(令和3年)の確定申告期間の途中以前の「iPhoneがNFC対応スマホになった」とはなんだったのか?というと、受付システム等、直接的に確定申告やe-Taxとは関係ない、かなり限定的なシステムにおいて対応したという内容でした。
なんでそこまでしてe-Taxをすべきなの? 最大65万円の青色申告特別控除のため
|
- 最大65万円の青色申告特別控除のため
- 家から確定申告できる
さて、マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)認証をしてマイナンバーカードを読み取ってe-Taxをするわけですが、そもそもなんでそこまでしてe-Taxをしなければならないのでしょうか?
それは、最大65万円の青色申告特別控除のため、家から確定申告できるということです。
最大65万円の青色申告特別控除のため
確定申告には青色申告と白色申告があります。
よく耳にするのは白色申告より青色申告でしょう。
なぜ青色申告をよく耳にするかというと、それは青色申告が推奨されているからです。
青色申告の必須要件には複式簿記があり、複式簿記をすることにより、より経理の透明性が担保されるのです。つまり脱税等不正が行われにくい。
ただ青色申告を推奨して、締め付けを強くしても、そんな複式簿記なんて面倒くさいことをする納税者はいません。
そこで最大65万円の青色申告特別控除というメリットを提示して青色申告を推奨しているのです。
青色申告が実際どのくらいのメリットがあるかというと、
年収 | 白色申告 | 青色申告 | 差額 |
2,000,000 | 101,000 | 0 | -101,000 |
4,000,000 | 317,000 | 159,000 | -158,000 |
6,000,000 | 543,000 | 385,000 | -158,000 |
8,000,000 | 796,000 | 610,000 | -186,000 |
10,000,000 | 1,074,000 | 874,000 | -200,000 |
12,000,000 | 1,433,000 | 1,174,000 | -259,000 |
14,000,000 | 1,794,000 | 1,535,000 | -259,000 |
16,000,000 | 2,163,000 | 1,904,000 | -259,000 |
18,000,000 | 2,531,000 | 2,299,000 | -232,000 |
20,000,000 | 2,870,000 | 2,652,000 | -218,000 |
>最大65万円の青色申告特別控除の試算についてくわしくはこちら

家から確定申告できる
たしかにたまたまコロナ禍であることを考えると家から確定申告をするということは、新型コロナウイルス蔓延防止観点からも有効だと思います。
またコロナ禍でなくてもたった1ヶ月の期間に税務署や特設会場に人が行列をなすということは、効率的なことではありません。
しかし、やはりe-Taxの最大のメリットは最大65万円の青色申告特別控除です。
最大65万円の青色申告特別控除を受けるためにはどうすればいいの? 青色申告をする
|
- 青色申告をする
ではそのe-Taxの最大のメリットである最大65万円の青色申告特別控除を受けるためにはどうすればいいか?というと、それは、青色申告をするということになります。
青色申告をするには何が必要か?という問題になりますが、それは、
- 複式簿記
- e-Taxもしくは電子帳簿保存
です。
複式簿記
一番のハードルは複式簿記です。
日付 | 借方 | 貸方 |
8月26日 | 消耗品費 5,545円 | 未払金 5,545円 |
8月27日 | 旅費交通費 64,515円 | 現金 64,515円 |
9月6日 | 通信費 27,853円 | 未払金 27,853円 |
9月6日 | 商品売上 4,900円 | 商品Aの売上 4,900円 |
9月7日 | その他売上 239,900円 | 商品その他売上 239,900円 |
9月10日 | 消耗品費 20,000円 | 未払金 20,000円 |
9月10日 | 旅費交通費 76,865円 | 現金 76,865円 |

e-Taxもしくは電子帳簿保存
青色申告をするのに必須な内容として、
- e-Tax
- 電子帳簿保存
のどちらか、というものがあります。
電子帳簿保存
電子帳簿保存は、例えば事業を行っていて、最近は請求書や領収書のペーパーレスが進み、電子的に保存するということがあります。
また経費にしてもECサイトから仕入れることにより、領収書を紙で保存していることも非効率になってきています。
電子帳簿保存は、一見言葉として難しそうなイメージがありますが、実は現代のビジネスにおいて効率的なシステムなのです。
しかし例えば個人事業主やフリーランスとして、事業をはじめたばかりという人が必ずしも電子帳簿保存に対応しなければならないというものではありません。

最大65万円の青色申告特別控除の必須要件である、電子帳簿保存もしくはe-Tax。
どちらかを選ぶとしたらe-Taxの方が取り組みやすいと思います。
e-Tax
さて、本題の「マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない?」につながるe-Taxです。
e-Taxもマイナポータルや2次元バーコード(QRコード)認証が導入されて、以前と比較して大分ハードルが下がりました。
しかし、まだまだ難しい部分も多々あります。
|

青色申告をカンタンにできないものか? クラウド会計ソフトがおススメ
さて今回の切り口は「マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない?」でした。
なぜマイナポータルで2次元バーコード(QRコード)を読み取るのか?
なぜe-Taxをするのか?
なぜ青色申告をするのか?
そこには難しいハードルがいくつか存在していて、
この「マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない?」もあります。
複式簿記をどうやってやるのか?もあります。
e-Taxの設定はできるのか?もあります。
一番カンタンな方法は税理士にお任せすること。
税理士費用目安 | |
売上 | 税理士料金 |
500万円未満 | 10万円 |
500万円以上1000万円未満 | 15万円 |
1000万円 | 20万円 |
もし売上と税理士にかかる費用のバランスが悪いのであるならば、
次におススメなのはクラウド会計ソフトです。

クラウド会計ソフトを使う一番のメリットは、わたしはそのサポートだと思っています。
クラウド会計ソフトは複式簿記ができるのはもちろんのこと、e-Taxの設定もサポートに頼ることができます。
さらに売上、経費等、自分で計算する必要はなく、銀行口座明細やクレジットカード明細を自動で取り込み、複式簿記。そのまま確定申告書類もできあがります。
無料で!ということならば、国税庁の確定申告書等作成コーナーになります。
やってできないことはありませんが、わたしなら月額約1,000円を払ってクラウド会計ソフトを使います。
確定申告書 | 青色申告 決算書 | パソコン e-Tax送信 | スマホ e-Tax送信 | 明細計算 | 確定申告 ソフト データ 取り込み | |
確定申告書等作成コーナー | 〇 | 〇 スマホでは× | 〇 | 青色×白色〇 | × | × |
e-Taxソフト(WEB版) | × | × | 〇 | × | × | 〇 |
e-Taxソフト(SP版) | × | × | × | △ | × | × |
e-Taxソフト | 〇 | 〇 | 〇 | × | × | 〇 |
クラウド 確定申告 ソフト | 〇 | 〇 | 〇 | 〇※ | 〇 | – |
これらのソフトをどのように使うかを理解するだけでも面倒だと私は思います。
>複雑な確定申告書等作成コーナーをまとめてみた件についてくわしくはこちら

無料で!しかもだれかに教えてもらって!
ということならば、税務署や特設会場に行って申告相談をしながら確定申告をしましょう。
しかしコロナ禍です。そしてコロナが終息してもWithコロナの時代になるでしょうから、いつまでも「税務署や特設会場に行って申告相談をしながら確定申告」という方法ができるのか?ちょっと不透明な部分があると思います。
国税庁も
- 既に80%以上の方が、確定申告会場に来場せずに確定申告しています。
- 今一度、自宅からのe-Taxをご検討ください。
と書いています。

まとめ
マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れない?ということでしたが、それはマイナポータルの問題ではないでしょう。
マイナポータルで2次元バーコード(QRコード)が読み取れないときの原因と対策は、 結構いろいろあり、いろいろ試してみた方がいいと思います。
なんでマイナポータルで2次元バーコード(QRコード)を読み取るのか?いまさらながら振り返ると、マイナンバーカードを読み取るためです。
なんでそこまでしてe-Taxをすべきなのか?は、最大65万円の青色申告特別控除のためです。